【主な特徴】
TADのサウンドコンセプトである“音場と音像の高次元での融合”をさらに推し進めた小型ブックシェルフ型スピーカーシステムMicro
Evolution One「TAD-ME1」が登場!
TAD-ME1は“Evolutionシリーズ”のデザインコンセプトを継承し、新規に開発した16cmウーファーと9cmCST※1
ドライバーを搭載することにより優れた空間表現能力とシャープな音像を実現しました。さらに「Bi-Directional
ADS※2 ポート」を採用することで、小型でありながら自然かつ豊かな低音域再生を実現しています。
※1 CST : Coherent Source Transducer
※2 ADS : Aero-Dynamic Slot
定位に優れ、自然な拡がりを再現する
新開発9cmCSTドライバーを搭載
TAD独自のCSTドライバーは、ミッドレンジとトゥイーターの音源位置を揃えることでミッドレンジの振動板をトゥイーターのウェイブガイドの一部として動作させるように設計しており、ミッドレンジとトゥイーターのクロスオーバーにおける位相特性と指向特性を一致させ、全帯域にわたって自然な減衰特性と理想的な指向性パターンを実現させています。
本機には、16cmウーファーとの最適マッチングから、新規に9cmCSTを専用開発し搭載しています。
クロスオーバー周波数は、ミッドレンジとウーハーを420Hz、ミッドレンジとトゥイーターを2.5kHzに設定しています。
トゥイーターの振動板材料には、TADが一貫して採用している軽量で剛性に優れ内部損失の大きいベリリウムを使用しています。また、トゥイーターの振動板形状は、コンピューター解析による最適化手法「HSDOM※3」を用いて形状設計し、分割振動とピストンモーションの最適バランスを導き出しています。これらにより超高域60kHzまでの周波数特性を実現しています。
ミッドレンジには、実用金属中、最も軽く、内部損失が大きいマグネシウムを使用することで材料固有のカラーレーションを排除し、ひずみの少ない澄み切った中音域を再生します。
新開発の小型CSTは420Hzから60kHzという広帯域にわたり位相特性・指向特性ともに優れているので、安定した定位と自然な音場空間をもたらします。
※3 HSDOM : Harmonized Synthetic Diaphragm Optimum Method
リニアリティーの向上と駆動力の最適化を図ったMACC※4
振動板16cmウーファーを採用
理想的な特性を得るために、ウーファー用にアラミドの織布と不織布をラミネートした振動板を新開発。振動板を忠実に駆動させるために、ボイスコイルには高強度のチタン製ボビンを採用しています。そのため、高い放熱特性でパワーリニアリティを確保でき、クリアな低音を再生するとともにカラーレーションのない素直な中低域の再生を実現します。
また、LDMC※5採用の磁気回路や発泡ポリカーボネート系ウレタンのエッジを採用しており、駆動系と支持系のリニアリティーを高めるとともに、大型フェライトマグネットの採用による強力な駆動力と、最適化されたバスレフエンクロージャーとのマッチングにより、ひずみのないクリアで豊かな低音を再生します。
※4 MACC : Multi-layered Aramid Composite Cone
※5 LDMC : Linear Drive Magnetic Circuit
低域を自然かつ豊かに再生する
「Bi-Directional ADSポート」を採用
Evolutionシリーズのスピーカー“TAD-CE1”で実績のあるエンクロージャーの両サイドパネルにスリット状のポートを配置し、前後へ開口部をレイアウト。さらに開口部への導入部はホーン形状として、滑らかに効率よくポートを駆動させています。大振幅時のポートノイズを低減するとともに、ウーファー再生帯域内に強く影響を及ぼす低次の内部定在波がポートから漏洩する現象を抑制することにより、クリアでレスポンスの良い中低音域を実現しています。また、ポートを前後・左右に対称レイアウトとしているので、エンクロージャーを振動させる力を打ち消し、豊かで、力強い低域の再生を実現しています。
キャビネットの不要共振を低減する
SILENT※6 エンクロージャーを採用
高剛性の樺(バーチ)合板のフレームと、高内部損失のMDF材の外装パネルを組み合わせることで高い強度と低い共振を実現したSILENTエンクロージャーを採用しています。さらに、4mm厚の鋼板パネルで左右から挟むことでキャビネットの不要共振を低減しています。また、エンクロージャー内部の定在波解析を行い、最適な吸音材を選定して効果的に配置することで、音像・音場に悪い影響を及ぼす内部定在波を排除しています。
※6 SILENT : Structurally Inert Laminated Enclosure Technology
干渉を最小にするため独立してマウントされた
ネットワークフィルターを採用
CST用(トゥイーター/ミッドレンジ)・ウーファー用のネットワークフィルターアッセイを独立装備することによって各々の干渉を最小に抑えています。
CST用のフィルターには、厳選されたPPフィルムコンデンサ・無誘導抵抗・空芯コイルなどを使用し、16cmウーファー用には磁気特性に優れる低損失コアを用いたコイルを使用することで、直列に挿入される抵抗分を可能な限り低減するとともに、厳選された低損失電解コンデンサ・無誘導巻線抵抗・空芯コイルなどを使用しています。これらによりひずみのないクリアな音質と音場を再現しています。
各定数は、音響出力特性・エネルギー特性・インピーダンス特性等を最適化するように決定し、レスポンス・及び、位相特性を最適化するスロープ特性を実現しています。
精悍で美しい 「ピアノブラック仕上げ」
(TAD-ME1-K)
音の屈折を最低限に抑えた極小バッフルを採用するとともに、エンクロージャーにはピアノブラックの品位ある仕上げを採用。塗装の吹き付け作業、下地塗装の研磨、最終の磨き上げの工程は熟練の職人が丁寧に時間をかけ仕上げています。サイドのBi-Directional
ADSポートを構成する鋼板は砂目調塗装仕上げの新しいデザインとなっています。
精悍で美しい 「チタニウムシルバー鏡面仕上げ」
のエンクロージャー(TAD-ME1-S)
エンクロージャーの全周にチタニウムシルバー塗装を施すとともに、一本一本丹念に磨き上げて高光沢な鏡面仕上げにしています。熟練の職人が17工程にも及ぶエンクロージャーの塗装吹き付け、研磨、最終クリア塗装の磨き上げ作業を丁寧に時間をかけて行っています。また、サイドのBi-Directional
ADSポートを構成する鋼板には砂目調塗装を採用し、異なる質感の色や素材を組み合わせることで、深い色味で艶気のある精悍なデザインに仕上げています。